ダラスのSWATチーム、新ライフルにガスピストン方式カービンを採用

ダラスのSWATチーム、新ライフルにガスピストン方式カービンを採用
ダラスのSWATチーム、新ライフルにガスピストン方式カービンを採用
 

ダラスのSWATチーム、新ライフルにガスピストン方式カービンを採用
LWRCI IC-A5カービンライフルをベースにセットアップを一新

テキサス州ダラス警察のSWATチームが、LWRCインターナショナル(Land Warfare Resources Corporation International)のIC-A5カービンを標準ライフルとして採用することを発表した。ダラスはアメリカでも屈指の大都市で、かつ銃器所有者が多いテキサス州の主要都市でもあるため銃による犯罪も多発する側面がある。そんな街で活躍するSWAT隊員の標準ライフルに選択されたことはLWRCIにとって信頼性の証とも言える大きなニュースだ。

ダラスSWAT

LWRCインターナショナルは自己調整型のショートストロークガスピストン方式の特許を持つ銃器メーカーで、同方式に特化したライフルを製造する。HK416と同じガス利用方式をとるものの、レール高などはAR-15/M4と同様であるため一見してその差はわかりづらい。通常のAR-15/M4のように扱いやすく、それでいて耐久性が高くクリーニングやメンテナンス性も良いとプロの現場では好評なメーカーなようだ。

ダラスSWATチームでは2年近くにわたり複数のメーカーのライフルをテストしており、今回晴れて採用となったLWRCI IC-A5カービンはその他アクセサリーパーツ類も含めたセットアップとして導入することが決定している。ライフル単体ではなく一式のキットとして購入が行われるのは同チームとしては初のことであるそうだ。ダラスSWATチーム仕様のLWRCI IC-A5セットアップは以下の通り。

・LWRCI IC-A5 10.5インチ
・SUREFIRE SOCOM556 MINI2 サイレンサー
・SUREFIRE M622 スカウトライト
・Aimpoint COMP M5
・Aimpoint 3X-C ブースター
BE MEYERS MAWL-DA レーザーデバイス

IC-A5カービン

 

LWRCI IC-A5ライフルとは?

LWRCインターナショナルが開発したIC(Individual Carbine)A5は2010年に発案されたアメリカ陸軍の個別カービンプログラムの要件を満たす高性能ライフルとして開発されたライフル。同プログラムのライバルにはHK416A5やFN SCARの派生型FNAC、ブッシュマスターACRなど名だたるライフルが参加していたが、LWRCは企業規模も小さくアメリカ陸軍の要求する生産数に到達できないためフェーズ1の段階で撤退している。個別カービンプログラムはフェーズ2まで開催されたものの、その後2013年にはプログラムそのものが廃止となった。

個別カービンプログラムからは撤退したものの、LWRCインターナショナルのこのコンペへの参加は恐らくIC-A5ライフルの性能の高さや同社のショートストロークガスピストン方式の性能をアピールすることが主目的で、アメリカ陸軍のテストで好成績を収めたことがIC-A5のその後の躍進にも繋がっている。

LWRCI-IC-A5 14.7インチ

IC-A5に採用されるショートストロークガスピストンは、ロープロファイルな2段階調整ガスブロックで設計されており、サイレンサーの有無に合わせて動作を補正できるようになっている。レシーバーなどは基本設計をAR-15/M4と同様とするもののハンドガードとの連結部分を専用設計としており、独自のショートストロークガスピストン方式やその設計に合うレールシステムを取り付けるオリジナルなデザインが特徴。操作系統は今どきのライフルらしくセレクターやマガジンリリースボタン、ボルトリリースボタン、チャージングハンドルが全てアンビ仕様となっている。

LWRCI IC-A5

その他、アイアンサイトやストックなどもLWRCI製のパーツが装着されるが、基本的な形状はAR-15/M4と共通のため汎用的なパーツも取り付けが可能だ。グリップはMAGPUL社のMOEグリップ、フラッシュハイダーはA2バードケージが標準仕様となっている。

 
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